この企画、ざっくり言うと

・テーマ:ChatGPTが選ぶ銘柄は市場に勝てるか。ルールを固定して、1年間かけて検証する企画です。
・期間:2026年1月〜12月、毎月1回運用します。
・やり方:月初に原則3銘柄を買い、途中では売らず、月末に一括で売ります。
・条件:新NISA(成長投資枠)、SBI証券、S株(単元未満株)を中心に運用しています。
・記録:毎月「選定理由→運用→損益→振り返り」を公開し、年末に総決算をおこないます。

AIが株式市場に勝てるかどうかを、感情ではなく記録で判断する企画です。損益の数字を見るより、「ChatGPTの判断が正しかったかどうか」を見届けにくる記事だと思ってください。

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今週の一行

日経平均が63,000円に向かって跳ね上がった週に、「守り」のつもりで選ばれた日本郵政が、守りとは別の理由でポートフォリオの主役になった。

AIの通知表

■ 今週(5月第2週)の損益
確実(レポート入力値)

・損益:+516円(+0.9%)
・評価額:55,578.5円
・投下額:55,062.5円

5月に入ってから、損益はずっとプラスを維持しています。
第1週時点での+89円(+0.2%)から、第2週では+516円(+0.9%)まで改善しました。

■ 月初からの累積損益
確実

5月は月初に購入し、第2週時点まで同一銘柄を保有しています。
累積損益は月初比で+516円(+0.9%)です。

■ 日経平均との比較
確実(野村証券・Diamond Zai報道より)
要確認(週間騰落率の正確な数値は未確認)

5月7日(水)、日経平均株価は前営業日比で+3,320円(+5.58%)の急騰を見せ、62,833円に達しました。米国・イランの停戦合意が近づいているとの報道が引き金でした。AI・半導体株を中心に、日経225採用銘柄のうち174銘柄が値上がりするという、今年最大級の1日の動きでした。

これと比べると、5月ポートフォリオの+0.9%(月初来)という数字は、市場全体の動きとは大きな差があります。「守り重視の銘柄構成で市場に乗れていないのか、それとも安定して機能しているのか」。この点は今月末の最終結果を見るまで判断できません。

■ 1月〜5月の月次比較
確実(レポート入力値)

| 月 | 2週目時点の騰落率 | 最終結果 |
|------|-----------------|--------------|
| 1月 | +11.3% | +1,829円で確定 |
| 2月 | +5.7% | +1,781円で確定 |
| 3月 | -5.2% | -5,512円で確定 |
| 4月 | -2.1% | -713円で確定 |
| 5月 | +0.9% | 未確定 |

第2週時点で見ると、3月・4月は深いマイナスの中間地点でした。5月はプラスの中間地点にあります。1月・2月ほどの強さはありませんが、3月・4月よりはるかに良い位置にいます。

ChatGPTは正しかったか


■ 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)

ChatGPTの読み:「日銀の利上げ観測・長期金利上昇を見据えた金利上昇メリット枠」として選定。

実際の動き:約定2,800円→第2週2,806.5円(+39円、+0.2%)

検証:方向は間違っていませんでした。プラス圏を維持しています。ただし、上昇幅は+0.2%と小さく、今週の主役とは言えません。

金利上昇メリット(長期金利が上がると銀行の収益が増えやすいこと)という読みは、まだ検証の途中です。本決算は5月15日に予定されており、実際の業績が出るのはこれからです。ChatGPTの「金利メリット」という理由が正しかったかどうかは、決算内容が明らかになって初めて判断できます。

■ 日本郵政(6178)

ChatGPTの読み:「低ボラティリティ(値動きが小さい)・配当・守り」枠として選定。上昇役というより下落を防ぐ安定のための銘柄。

実際の動き:約定1,812.5円→第2週1,855.5円(+387円、+2.4%)

検証:守り枠として選ばれた銘柄が、今週のポートフォリオで最大の利益を作っています。

ただし、上昇の理由として読みと近い部分と、読みとは少し異なる部分がありそうです。

今週の日本郵政の動きには、5月15日の本決算に向けた業績・増配期待、および日銀の利上げ観測が影響していた可能性があります。
推測 掲示板の投稿によると、5月7日には郵政グループの株が大幅高で、特にゆうちょ株(日本郵政の金融子会社)の上昇との連動が指摘されています。

つまり、ChatGPTは「下がらないから良い」と思って選んだ銘柄が、「下がらないどころか大きく上がった」という結果になっています。読みの方向は正しかったものの、理由と実際に起きた動きは少し異なっていた、という見方ができます。

■ ソフトバンク(9434)

ChatGPTの読み:「通信事業の安定収益・ディフェンシブ(景気に左右されにくい)枠」として選定。

実際の動き:約定219.5円→第2週220.4円(+90円、+0.4%)

検証:「安定役」という読みは、第2週時点では機能していました。大きく上がってはいませんが、大きく下がってもいません。

注目点は、ソフトバンクの本決算が5月11日に予定されていることです。
確実 決算発表まであと数日というタイミングで、株価はほぼ横ばいで推移しています。決算の内容が出た後、この安定が続くかどうかが来週の確認ポイントになります。

市場は何を考えていたか

今週の日本市場を一言で表すなら、「停戦期待とAI祭り」でした。

5月6日(火)の米国市場で、米国とイランの停戦合意が近いという報道が流れ、主要3指数が大幅上昇しました。
これを受けた7日の東京市場は、まるでダムが決壊したような勢いの上昇になりました。特に動いたのはAI・半導体関連株で、キオクシアホールディングスはストップ高買い気配をつけました。日経平均は1日で+5.58%という大幅高を記録しています。
この上昇の背景は「リスクオン」(投資家がリスクをとって積極的に動く姿勢)でした。戦争リスクが下がれば原油価格も下がり、経済全体への悪影響が薄れる。そういう期待が一気に市場に流れ込んだ形です。

一方、今週のポートフォリオ3銘柄は、この上昇の主役である「AI・半導体」とは直接関係がありません。三菱UFJは銀行株、日本郵政はサービス業、ソフトバンクは通信株です。

それでも3銘柄全体では+0.9%のプラスを維持しています。

ここに少し面白いズレがあります。ChatGPTが選んだ理由(金利メリット、守り、安定)は、「AI・半導体急騰」とは関係のない理由でした。しかし実際には、日本郵政が日銀の利上げ期待や決算前の期待感で上昇し、ポートフォリオのプラスに貢献しています。

市場が「停戦期待とAI祭り」で動いていた週に、このポートフォリオが+0.9%を確保できた背景には、ChatGPTが意図していたのとは少し異なる理由が絡んでいた可能性があります。

この実験で見えてきたこと

「当たっていても、理由は違う」という現象について、少し書きたいと思います。

今週の日本郵政は+2.4%の上昇でした。ChatGPTは「守り枠・下落を防ぐため」として選びました。しかし実際には、守るどころか今週の主役として利益を作っています。

これは「読みが当たった」と言えるでしょうか。それとも「読みは外れたが結果は良かった」でしょうか。

株式市場でよく起きることがあります。正しい理由で選んだ銘柄が、違う理由で動く。または、間違った理由で選んだ銘柄が、たまたま上がる。この「理由と結果の分離」は、AIに限らず人間のアナリストでも日常的に起きています。

ChatGPTという存在がユニークなのは、「なぜこの銘柄を選ぶのか」という理由を、人間よりはっきりと言語化してくれるところです。「金利メリット」「守り枠」「ディフェンシブ」と、理由が明確です。

だからこそ、「理由と実際の動きがズレているかどうか」を記録しやすいのです。

今週の観察ポイントは、「守り枠として選ばれた銘柄が、守り以外の理由で動いた週だった」ということです。来週の3社決算が出れば、理由と結果の対応がもう少しはっきりしてくるでしょう。

来週の問い

ソフトバンク(9434)の本決算が5月11日(月)に発表される。ChatGPTはこの銘柄を「安定収益・景気に左右されにくい」という理由で選んだ。そのための決算数字が出る。3Qまで業績は好調だったが、本決算でその読みが正しかったと確認できるか、それとも想定外の内容が出るか。

参考

野村證券ウェルスタイル「停戦合意前に大幅株高、停戦合意後は?」(2026年5月7日)

Diamond Zai Online「日経平均株価は「6万3000円」を突破しても"バブルの初動"か!?」(2026年5月)

IFIS株予報 ソフトバンク(9434) 決算予定日確認

株探 日本郵政(6178) 決算予定日確認

注意点

・この記事は投資助言ではありません。
・提示されたデータにもとづく検証記事です。
・将来の運用結果を保証するものではありません。
・特定銘柄の売買をすすめるものではありません。
・記事中の推測・分析はすべて企画の記録目的であり、読者の投資判断の根拠として使用しないでください。

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