この企画、ざっくり言うと
・テーマ:ChatGPTが選ぶ銘柄は市場に勝てるのかを、ルール固定で1年間検証
・期間:2026年1月〜12月、毎月1回運用
・やり方:月初に原則3銘柄を買い、途中で売らず月末に一括売り
・条件:新NISA(成長投資枠)+SBI証券+S株(単元未満株)中心
・記録:毎月「選定理由→運用→損益→振り返り」を公開し、年末に総決算
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今週の一行
日経平均が6万6000円台まで上昇するなか、ChatGPTはあえてAI・半導体の直撃圏を外し、「守り」「金利」「インフラ」という3つの役割に分けた布陣で6月をスタートさせた。
AIの通知表
今回は月初の選定時点のレポートです。運用期間は2026年6月1日〜6月末で、損益の確定は月末売却後になります。
【購入確定】
NTT(9432)
購入株数:200株
平均約定単価:148.8円
購入額:29,760円
三菱UFJFG(8306)
購入予定株数:10株
想定単価:2,999円
想定購入額:約29,990円
日立製作所(6501)
購入予定株数:4株
想定単価:5,166円
想定購入額:約20,664円
想定合計投下額:約80,414円(予算85,000円、想定余力4,586円)
配分比率(想定):
NTT 約37.0%
三菱UFJ 約37.3%
日立 約25.7%
日経平均との比較は月末売却後に算出します。
ChatGPTは正しかったか
今月はまだ月初の時点です。「正しかったか」の検証は6月末に行います。ここでは、ChatGPTが何を読んで3銘柄を選んだかを整理します。
── NTT(9432):守り枠 ──
ChatGPTの読み:「通信インフラは景気変動に強く、相場の過熱感が高い局面でポートフォリオを安定させる」として選定。また、2026年5月に最大約2,000億円の自社株買い(自社株買い=会社が市場から自分の株を買い戻すこと。一般的に株価の下支えになりやすい)が発表されていることも評価材料とした。
IRBANKデータより
148円台での購入は年初来安値(148.1円、2026年5月11日)水準。ChatGPTは「慌てず、良い位置で入れた」と判断しています。
5月27日にはS&PがNTTを「BBBプラス」へ格下げしており、財務評価の面では逆風材料がありました。
Yahoo!ファイナンスより

── 三菱UFJFG(8306):金利イベント狙い ──
ChatGPTの読み:「6月の日銀金融政策決定会合(6月15〜16日)と6月のFOMC(6月16〜17日)を前に、金利上昇期待から銀行株に資金が入りやすい」として選定。利ざや(利ざや=銀行が貸す金利と預金に払う金利の差)改善への期待が背景にある。
2026年3月期第3四半期決算では経常収益・純利益ともに増収増益。年間配当74円増配を予定しており、株主還元姿勢は評価材料。
Yahoo!ファイナンスより
5月15日には自己株式取得も発表。【確実】入力データより
ChatGPTが明示したリスクは「日銀が利上げに慎重な姿勢を示した場合、銀行株は短期的に売られる可能性がある」こと。購入株数を10株に抑えているのも、そのリスクを織り込んだ判断です。
2026年4月の日銀会合では政策金利を0.75%で据え置き。中東情勢の影響を注視しつつも、利上げ方向の姿勢は維持しています。
kabukiso.comより
── 日立製作所(6501):成長枠 ──
ChatGPTの読み:「AI・データセンター需要の恩恵を、半導体製造装置株ほど急騰していない電力・インフラ側から取りにいく」として選定。Lumada事業(Lumada=日立のデジタルソリューション事業。製造・物流・電力などの現場データを活用してDXを支援する)や送電網・データセンター需要を成長材料と見ている。
ChatGPTは「半導体株ほど値動きが荒くならない」と評価しつつも、3銘柄のなかでは最もリスクが高いとして購入額を20,000円台に抑えています。

4. 市場は何を考えていたか
6月1日時点の市場環境を整理します。
【地合い】
日経平均は5月29日(金)に6万6329円で終値し、史上最高値を更新。【確実】日経CNBCより
上昇の中心はAI・半導体関連株に偏っており、TOPIXは日経平均ほど上昇していません。NT倍率(NT倍率=日経平均÷TOPIX。数字が大きいほど日経平均の上昇が一部銘柄に偏っている)は過去最高水準にあります。【確実】野村証券レポートより
つまり、「指数は強いが、全体的に上がっているわけではない」という相場です。
【ChatGPTの読みと市場のズレ・一致】
ChatGPTは「AI・半導体への全振りは過熱リスクがある」と判断し、3銘柄に分散しました。
この判断は5月末時点の市場状況とおおむね一致しています。
ただし、相場が「一部の大型AI株に牽引されている」局面では、AI・半導体から外れた銘柄が相対的に出遅れる可能性もあります。ChatGPTはこの点を「リスクの低下」と捉えましたが、「上昇幅の限定」という面でもあります。
【6月の主なイベント】(要確認・スケジュールは変更される場合があります)
日銀金融政策決定会合:6月15〜16日
FOMC:6月16〜17日
時事エクイティ・kabukiso.comより
2つの中央銀行イベントが6月中旬に重なっています。三菱UFJにとっては直接の材料、NTTや日立にとっても為替・金利変動を通じた影響が出やすい局面です。
【為替・金利】
4月に日銀が政策金利を0.75%で据え置いたことから、現時点では利上げペースへの慎重姿勢が続いています。6月会合での変化があるかどうかが、三菱UFJの動きを左右する可能性があります。
kabukiso.comより
この実験で見えてきたこと
今回、ChatGPTの選定を眺めていて気づいたことがあります。
ChatGPTは「何を買うか」と同じくらい「何を買わないか」に力を使っていました。
東京エレクトロン、アドバンテスト、TDK、村田製作所──。5月末から急騰していたこれらの銘柄を、ChatGPTは「すでに高い」という理由で見送りました。三菱重工やトヨタも候補に挙げながら、「人気化している」「円高リスクがある」として外しています。
これは、ある種の「消極的な判断の積み重ね」によって銘柄が決まっている、ということです。
AIは「この銘柄が上がりそう」という積極的な確信だけでなく、「あの銘柄のほうがリスクが高そう」という消去法でも動いていました。人間のアナリストと似た思考プロセスに見えますが、面白いのはその根拠が「現在の株価水準」ではなく「過熱感」という感覚的な言葉に頼っていることです。
「過熱感がある」というのは、定量的な基準ではありません。ChatGPTは過去のデータと文脈から「らしさ」を判断しているだけで、市場が実際にどこで折り返すかは知りません。
この選定が正しかったかどうかは、6月末にわかります。
来週の問い
6月15〜16日の日銀会合と6月16〜17日のFOMCが迫るなか、ChatGPTは三菱UFJを「金利上昇メリット」で選んだ。日銀が利上げに慎重な姿勢を示した場合、その読みはどう評価されるのか。
【参考】
IRBANK:NTT自社株買い実績
Yahoo!ファイナンス:NTT株価情報
Yahoo!ファイナンス:三菱UFJ株価情報
日経CNBC:日経平均6万6000円台・史上最高値更新(2026年5月29日)
野村証券:日経平均NT倍率・過去最高水準に関するレポート
時事エクイティ:2026年主要金融政策スケジュール
株式基礎:日銀2026年4月会合結果(0.75%据え置き)
三井住友DSアセットマネジメント:2026年4月市場振り返り
注意点
この記事は投資助言ではありません。
提示データおよびWeb検索による補完情報にもとづく検証記事です。
将来の株価・損益を保証するものではありません。
特定銘柄の売買をすすめるものではありません。




