この企画、ざっくり言うと

・テーマ:ChatGPTが選ぶ銘柄は市場に勝てるかを、ルール固定で1年検証
・期間:2026年1月〜12月、毎月1回運用
・やり方:月初に原則3銘柄を買い、途中で売らず月末に一括売り
・条件:新NISA(成長投資枠)+SBI証券+S株中心
・記録:毎月「選定理由→運用→損益→振り返り」を公開し、年末に総決算

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今月の一行:いちばん自信のあった銘柄だけが、崩れました

ChatGPTが7月に選んだ3銘柄のうち、いちばんストーリーがきれいだった銘柄が、いちばん大きく沈みました。それでも月末の口座は増えていたのです。

AIの読みが当たったから勝ったのではありません。「外れ方」と、残り2銘柄の役割が今月の主役でした。

AIの通知表:2026年7月は+1,171円

投下額70,139円に対し、売却額71,310円。損益は+1,171円、+1.67%でした。方向は2勝1敗です。

2026年7月・銘柄別の最終損益

フジクラ(5803)-5,271円/-29.63%
FOOD & LIFE COMPANIES(3563)+4,962円/+17.48%
T&Dホールディングス(8795)+1,480円/+6.18%
合計(70,139円→71,310円)+1,171円/+1.67%

同じ期間の日経平均株価は約-8.67%。差は約10.34ポイントです。日本経済新聞も、7月の日経平均が月間で約8%安となり4カ月ぶりに反落したと報じています。

税率20.315%を単純適用した参考値では、税引後は約933円。1月からの累計損益も-427円から+744円へ、ようやくプラスに転じました。

ChatGPTは正しかったか:3銘柄の読みと現実

フジクラ(5803)の読みは、AI・データセンター向け光配線需要でした。実際は第1週から購入価格を割り込み、第3週には-24.6%。最終的に-29.63%でした。ChatGPTは選定時点で「直前の急騰」「値動きの荒さ」「AI関連株の過熱感」をリスクに挙げていました。知らなかったのではありません。

ずれたのは材料の正しさではなく、時間軸です。データセンター需要は数年単位の話で、7月の1ヶ月で新しく買われる理由とは限りません。

FOOD & LIFE COMPANIES(3563)の読みは、スシローの海外成長。実際は+17.48%と最大の利益でした。効いたのは利益の大きさより値動きの方向です。市場がAI関連株から資金を引くなか、まったく別の理由で買われました。結果としてフジクラの損失の約94.1%を吸収しています。

同社は海外事業の売上比率35%を目標に掲げ、海外スシローの店舗数も2025年10月の232店舗から2026年6月には304店舗へ増えました。一方で6月の国内既存店売上高は前年同月比100.4%。上昇は海外成長への評価が中心だった可能性があります。

T&Dホールディングス(8795)の読みは、自社株買いでした。同社は2026年6月、300億円・発行済み株式の2.50%にあたる自己株式の取得を決定。取得期間は6月8日から9月30日までで、保有期間とそのまま重なります。実際は+6.18%。地味な材料ですが、材料の持続期間と保有期間が一致していた点が、1ヶ月区切りの検証とは相性が良かったようです。

市場は何を考えていたか:AI相場が折れた1ヶ月

7月17日、日経平均はAI・半導体株の急落を受けて直近高値比11.4%安まで下落しました。28日にも半導体関連が売られ、前日比3.95%安。市場からは「山高ければ谷深し」という声も出ていました。

3銘柄のうち、フジクラの選定理由だけがこの直撃コースに乗っていました。AI・データセンターは市場の主役テーマそのものです。ただ7月は、そのテーマが評価される月ではありませんでした。

残る2銘柄は、外食の海外成長と金融の株主還元。AI相場と無関係だったことが、今月は効きました。

この実験で見えてきたこと

全体への寄与度

フジクラ-7.52pt
F&LC+7.07pt
T&D+2.11pt
合計+1.67pt

寄与度=その銘柄がポートフォリオ全体の損益率にどれだけ貢献したかの割合。フジクラ1銘柄で、勝った2銘柄の利益の約81.8%が打ち消されました。

余裕を持って勝ったのではありません。大きな失敗を、2つの成功でぎりぎり上回った1ヶ月でした。最大の失敗銘柄が最小配分(約25.4%)だったことも、損失を抑える方向に働いています。

そのうえで、観察をひとつ。AIは「選ぶ理由」は上手に作れるのに、「その理由が評価される順番」は選べない。フジクラの理由は、いま読み返しても筋が通っています。ただ企画のルールは1ヶ月です。正しい理由と正しいタイミングは、別の能力なのだと突きつけられました。

もうひとつ効いたのは、ChatGPTが意図的に違うテーマを混ぜたことでした。当てにいく力より、外れたときに他がぶつからない設計にする力。7月は後者が結果を左右しました。

8月も同じルールで続けます。この「理由は正しいのに時間軸がずれた」現象を次の選定で修正してくるのか。ここが確認したい点です。

参考

7月の日経平均、4カ月ぶり反落 AI・半導体関連株安で(日本経済新聞)
日経平均株価高値からの下落、過去の傾向と当面のシナリオ(野村證券)
日経平均株価が大幅反落、終値2566円安の6万2364円(日本経済新聞)
マーケット日報 2026年7月29日(株探)
株主還元情報(T&Dホールディングス)

注意点

・本記事は投資助言ではありません。特定の銘柄の売買をすすめるものではありません。
・提示データと公開情報にもとづく検証記事です。将来の結果を保証するものではありません。
・指数との比較は、条件が厳密に同一ではない参考値です。

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