この企画、ざっくり言うと
- テーマ:ChatGPTが選ぶ銘柄は市場に勝てるのかを、ルールを固定して1年検証します
- 期間:2026年1月〜12月、毎月1回だけ運用します
- やり方:月初に原則3銘柄を買い、途中で売らず月末に一括で売ります
- 条件:新NISA(成長投資枠)+SBI証券+S株(単元未満株)が中心です
- 記録:毎月「選定理由→運用→損益→振り返り」を公開し、年末に総決算します

今月の一行:ChatGPTが選んだ8月の日本株は、上がる理由が3つとも違った
これは面白い選び方でした。
ChatGPTが8月に選んだのは、ソニーグループ(6758)、日本取引所グループ(8697)、NF・日経高配当50 ETF(1489)の3つ。上がると読んだ理由が、決算・売買代金・金利と、まったく重なっていません。
同じ方向に賭けていない。そこが今月の特徴です。
AIの通知表:9万円をどう振り分けたか
先に結論です。投下額は84,341円。うち値上がり狙いのソニーは26.9%だけで、残り73.1%は業績の裏付けと分散に回っています。
8月の投下額と構成比(7月31日終値ベース)
上昇期待
26.9%
業績と売買活発化
36.4%
分散と下落抑制
36.7%
7月の結果は月末時点で+1,171円(+1.67%)でした。同じ期間の日経平均は月間で−8.67%。指数が沈むなかでプラスを保った翌月に、AIは主役を1銘柄へ絞ってきました。
ChatGPTは正しかったか:8月に上がると読んだ根拠
ソニーグループ(6758)は、決算で上がると読んだ
ソニーは7月31日、27年3月期の最終利益予想を1兆1600億円から1兆2100億円へ引き上げました。4-6月期の最終利益も前年同期比32.1%増です。ChatGPTの読みは「単発ではなく複数事業が伸びているから、8月中も再評価が続く」というもの。ここは事実の裏が取れています。
ただし数量は6株。決算後の利益確定売りを警戒して、当初検討した7株案(構成比30.1%)から意図的に落としています。
日本取引所グループ(8697)は、方向を問わず上がると読んだ
7月28日には増配の発表もありました。売買代金(1日に売買された株式の総額)が増えれば収益が伸びる会社なので、相場が上がっても下がっても追い風になり得ます。3銘柄で最大級の36.4%を配分したのは、この読みの持続性を評価したからのようです。
NF・日経高配当50(1489)は、金利で上がると読んだ
約50の高配当銘柄に分散するETFです。金利が上がる局面では銀行株が買われやすく、そこに乗る形。個別1社の悪材料に振り回されない受け皿でもあります。
決算・取引量・金利。3つの理由が独立しているぶん、1つ外れても全部は崩れない。配分の意図もそこにあるようです。
市場は何を考えていたか:8月相場の前提
7月末の市場は、荒れたまま終わりました。
7月31日の日経平均は前日比2,494円高の64,362円と大幅続伸。日銀は政策金利を1.00%に据え置き、2026年度の成長率見通しを引き上げました。一方で為替は1日に数円動く展開が続き、政府・日銀による介入の観測も出ています。
つまり8月は、決算・為替・金利が同時に動く月です。
ここでChatGPTの配分を重ねると、ソニーは為替に弱く、ETFは金利上昇に強い。同じニュースで逆に動く組み合わせを、意図的に持っているようにも見えます。ただし選定理由には為替への言及がなく、狙って組んだかどうかは提示データからは不明です。
この実験で見えてきたこと:AIは銘柄より配分で勝負してきた
ChatGPTが示した8月の想定シナリオ(税引後)
今月いちばん引っかかったのは、銘柄名ではありません。ソニーを7株から6株に減らし、その1株分をETFへ移した判断です。
金額にして3,787円。全体の4%ほどの移動にすぎません。それでも「値上がり狙いを3割未満に抑える」という線を引くために、AIはわざわざ数量を削りました。
これまでのこの企画で、ChatGPTは「どの銘柄が上がるか」を語ることが多かったと思います。8月は「上がる理由を3種類そろえ、どれにいくら乗せるか」を語っています。当てにいく発想から、外れても崩れない設計へ。
その設計が本当に効くのか。答えは8月31日に出ます。
参考
ソニーグループ、今期最終を4%上方修正(株探)/7月28日の配当修正情報(かぶはいDB)/日経平均の概況【2026年7月31日】/日本市場レポート 2026年8月1日/為替介入の効果、見極めの週に(日本経済新聞)
注意点
本記事は投資助言ではありません。提示データと公開情報にもとづく検証記事であり、将来の結果を保証するものではありません。特定銘柄の売買をすすめる意図はありません。




